モジュールをアップデートする
WEXAL® Page Speed Technology(以下、PST)を利用する際は、常に最新版を使うようにしてください。最新版では、不具合の修正、セキュリティアップデート、Web技術の進化に伴う変更を逐次反映しています。アップデートにはroot権限が必要です。
$ sudo yum update kusanagi-prem3
または
$ su -
[root@kusanagi8 ~]# yum update kusanagi-prem3
なお、以下のメッセージが表示される場合、PST(3.x)がインストールされていません。以前のPST(2.x)から移行する場合を参照してください。
パッケージ kusanagi-prem3 は利用できますが、インストールしませんでした。
No packages marked for update
または
Package(s) kusanagi-prem3 available, but not installed.
No packages marked for update
PST Managerのユーザーを追加する
PST ManagerはPSTの機能を制御するためのWeb管理画面です。PST Managerにログインするためのユーザーを追加し、認証情報を設定します。ユーザーの追加はpst passwdコマンドで行います。
ユーザー名は英字小文字、英字大文字、数字、.(ピリオド)、_(アンダースコア)、-(ハイフン)の組み合わせで、3文字以上16文字以内である必要があります。
パスワードは 英字小文字、英字大文字、数字、.(ピリオド)、!(エクスクラメーション)、#(シャープ)、%(パーセント)、+(プラス)、_(アンダースコア)、-(ハイフン) の組み合わせで、8文字以上である必要があります。
pstコマンドはkusanagiユーザー、または、root権限が必要です。
[kusanagi@kusanagi8 ~]$ pst passwd add --user ユーザー名 --pass パスワード
プロファイルの初期設定を行う
PSTを有効化したいKUSANAGIのプロファイルに対して初期設定をします。初期設定はpst initコマンドで行います。プロファイルの指定はpstコマンドの末尾に指定します。あるいは、プロファイルのディレクトリにカレントディレクトリを移動してコマンドを実行することも可能です。
pstコマンドはkusanagiユーザー、または、root権限が必要です。複数のプロファイルに対してPSTを有効化したい場合は、それぞれのプロファイル毎に初期設定をしてください。
[kusanagi@kusanagi8 ~]$ pst init プロファイル名
または
[kusanagi@kusanagi8 ~]$ cd /home/kusanagi/プロファイル名
[kusanagi@kusanagi8 プロファイル名]$ pst init
PSTの初期設定が完了すると、PST ManagerのURLが表示されます。
pst watch stopped.
pst watch started.
Info: open WEXAL manager form http://xxx.xxx.xxx.xxx:61000
以降の手順は、PSTコマンドから行うこともできます。PSTコマンドから行う場合は 初めて使う場合 - PSTコマンドで設定する を参照してください。
ポートを開放する
PST Managerは、デフォルトでシステムのグローバルIPアドレス、ポート61000を使用します。各クラウドの設定方法に従い、TCPプロトコル、ポート番号61000でアクセスできるように設定してください。また、セキュリティ向上のために必要に応じてIPアドレスによる接続制限を設定してください。
PST Managerにアクセスする
「プロファイルの初期設定を行う」で表示されたPST ManagerのWebページ(URL)にブラウザからアクセスします。ログイン画面が表示されたら、上記の「PST Managerのユーザーを追加する」で設定したユーザー名とパスワードを入力してログインします。
PSTを有効化する
PSTの初期設定を完了したプロファイルに対して、PSTを有効化します。PSTの有効化は、プロファイルのダッシュボードから行います。PSTのスイッチをONにしてPSTを有効化します。併せて、リソース監視のスイッチがONになっていることを確認してください。また、PSTを有効化したいプロファイルがダッシュボードにない場合、そのプロファイルの初期設定が行われていません。 上記の 「プロファイルの初期設定を行う」を参照してください。
PSTの設定を変更する
PSTの設定は、プロファイルのダッシュボードのモードから変更できます。モードは、スマートモード、エキスパートモード、デベロッパーモードから選択できます。変更する場合は、新しいモードを選択して「変更」をクリックします。
初期設定では「スマートモード」に設定されています。
スマートモードの詳細設定を変更する
スマートモードでは、メニューペインの「基本設定」と「スマートモード」から、より詳細に設定を変更できます。変更後に「保存して適用」をクリックします。
- リソースの最適化:この設定により、リソースの最適化から除外したいリソースの種類とパス、画像の圧縮レベルを変更できます。
- 最適化設定:
- 画像、CSS、JSの3種類のチェックボックスのON/OFFで、有効/無効を設定します。
- 画像圧縮レベル:
- 1から100の値を設定し画像圧縮レベルを指定します。低い値ほど圧縮されてファイルサイズが小さくなりますが、画質が劣化します。
- 全体除外:
- PSTの最適化対象に含めないディレクトリをプロファイルのDocumentRootからの絶対パスで指定します。
- 設定を保存ボタン:
- 上記の設定を保存します。
- リソースを最適化ボタン:
- 全てのリソースを対象に、上記の設定に基づきリソース最適化を実行します。なお、優先的に特定のリソースを最適化したい場合、「最優先でリソース最適化」チェックをONにし、フォルダやファイルへのパスを指定し、「リソースの最適化」を実行します。
- 最適化設定:
- 最適化済リソースの削除 :この設定より、期間とリソースを指定して、最適化済のリソースを削除することができます。
- 期間を指定して最適化済リソースを削除:
- 年、月、日、時、分単位を指定します。
- 「より古いリソースを削除」ボタンより、指定期間より古い最適化済リソースを削除します。
- リソースを指定して最適化済リソースを削除:
- 削除したいフォルダやファイルへのパスを指定し、「最適化済リソースを削除」を実行します。なお、最適化除外リソースのみ削除したい場合、「最適化除外リソースのみ削除」チェックをONにし、「最適化済リソースを削除」を実行します。
- 期間を指定して最適化済リソースを削除:
- 最適化戦略設定:この設定より、戦略AI Davidによるコンテンツの最適化戦略を変更できます。
- 最適化戦略無効設定:
- Lazy load、proxy、webfont、engagement delayの4種類のチェックボックスのON/OFFで、有効/無効を設定します。
- engagement delay適用除外設定:
- 各設定項目の、ファイルタイプ(type)、パス/指定オブジェクト(path/needle)、戦略AI Davidステータス、除外チェックボックスが一覧表示されます。チェックボックスのON/OFFで、除外設定を行います。
- 保存して適用ボタン:
- 上記の設定を保存します。
- 最適化戦略無効設定:
リソース最適化の変更は、次回リソースリソース最適化の変更は、次回リソースの最適化を行う時から反映されます。即座に反映したい場合は、「リソースを最適化」を実行します。リソースの最適化から除外したいリソースに対して既に最適化済リソースが生成されている場合は、そのリソースが更新されるまで自動的には削除されません。即座に反映したい場合は、「最適化済リソースを削除」を実行します。
最適化戦略の変更は、次回Webページ(URL)にリクエストがあり最適化戦略を生成する時から反映されます。なお、最適化戦略は一定時間(デフォルトは1時間)再生成しません。そのため、変更が有効となるのは、一定時間を経過した後、最適化戦略が再生成されてからとなります。
エキスパートモードの詳細設定を変更する
エキスパートモードでは、メニューペインの「基本設定」と「エキスパートモード」から、より詳細に設定を変更できます。変更後に「保存して適用」をクリックします。
- リソースの最適化:この設定により、リソースの最適化から除外したいリソースの種類とパス、画像の圧縮レベルを変更できます。
- 最適化設定:
- 画像、CSS、JSの3種類のチェックボックスのON/OFFで、有効/無効を設定します。
- 画像圧縮レベル:
- 1から100の値を設定し画像圧縮レベルを指定します。低い値ほど圧縮されてファイルサイズが小さくなりますが、画質が劣化します。
- 全体除外:
- PSTの最適化対象に含めないディレクトリをプロファイルのDocumentRootからの絶対パスで指定します。
- 設定を保存ボタン:
- 上記の設定を保存します。
- リソースを最適化ボタン:
- 全てのリソースを対象に、上記の設定に基づきリソース最適化を実行します。なお、優先的に特定のリソースを最適化したい場合、「最優先でリソース最適化」チェックをONにし、フォルダやファイルへのパスを指定し、「リソースの最適化」を実行します。
- 最適化設定:
- 最適化済リソースの削除 :この設定より、期間とリソースを指定して、最適化済のリソースを削除することができます。
- 期間を指定して最適化済リソースを削除:
- 年、月、日、時、分単位を指定します。
- 「より古いリソースを削除」ボタンより、指定期間より古い最適化済リソースを削除します。
- リソースを指定して最適化済リソースを削除:
- 削除したいフォルダやファイルへのパスを指定し、「最適化済リソースを削除」を実行します。なお、最適化除外リソースのみ削除したい場合、「最適化除外リソースのみ削除」チェックをONにし、「最適化済リソースを削除」を実行します。
- 期間を指定して最適化済リソースを削除:
- 最適化戦略:この設定より、戦略AI Davidによるコンテンツの最適化戦略を変更できます。
- 最適化戦略無効設定:
- Lazy load、proxy、webfont、engagement delayの4種類のチェックボックスのON/OFFで、有効/無効を設定します。
- ディレクティブ除外設定:
- ディレクティブの除外設定を行います。除外するパスを正規表現で指定します。設定が行えるディレクトリは次の通りです。
- defer external js、lazy load、lazy youtube、lazy video、link dns prefetch、link lcp preload、normalize newlines、proxy、reduce script、repair jquery、secure target blank、split inline css webfont、tidy、wp opt genericons、wp remove emoji、wp remove header、wp remove meta、wp shorten url、wp remove wpcf7
- ディレクティブの除外設定を行います。除外するパスを正規表現で指定します。設定が行えるディレクトリは次の通りです。
- engagement delay適用除外設定:
- 各設定項目の、ファイルタイプ(type)、パス/指定オブジェクト(path/needle)、戦略AI Davidステータス、適用チェックボックス、除外チェックボックスが一覧表示されます。チェックボックスのON/OFFで、適用設定と除外設定を行います。
- 保存して適用ボタン:
- 上記の設定を保存します。
- 最適化戦略無効設定:
リソース最適化の変更は、次回リソースの最適化を行う時から反映されます。即座に反映したい場合は、「リソース最適化」を実行します。リソースの最適化から除外したいリソースに対して既に最適化済リソースが生成されている場合は、そのリソースが更新されるまで自動的には削除されません。即座に反映したい場合は、「最適化リソースを削除」を実行します。
最適化戦略の変更は、次回Webページ(URL)にリクエストがあり最適化戦略を生成する時から反映されます。なお、最適化戦略は一定時間(デフォルトは1時間)再生成しません。そのため、変更が有効となるのは、一定時間経過した後、最適化戦略が再生成されてからとなります。
デベロッパーモードの詳細設定を変更する
デベロッパーモードでは、PST Managerからは設定を変更できません。詳細は上記の「PSTの設定を変更する」を参照してください。
また、誤ってPST設定ファイルを編集したためにデベロッパーモードになった場合、pst config initコマンドでPST設定ファイルを初期化できます。詳細はPSTコマンドを参照してください。
リソースを最適化する
PSTではリソース監視サービス(watch)がプロファイルにおけるリソースの変更を監視して、更新に応じて画像、スクリプト、スタイルシートから最適化済リソースファイルを生成します。しかし、PSTの初期設定を行う前よりプロファイルに存在するリソースに関しては、そのリソースが更新されるまで最適化済リソースファイルが生成されません。そのため、プロファイルのリソースを対象に最適化済リソースファイルを生成する必要があります。
リソースの最適化は、プロファイルのダッシュボードから行います。リソースのファイル数が多い場合は、最適化に時間がかかります。最適化を行う対象ディレクトリを限定することで、最適化にかかる時間を短縮することができます。